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各分野・課題別の取り組み-医療・社会保障を守る課題
第164通常国会医療制度改悪反対共同ニュース2006年6月8日 bQ3/発行・中央社会保障推進協議会
6月8日の参院厚労委員会 定例日審議の模様

6月8日は、午前10時から6時間コースで、一般質疑が行われました。主な質疑の内容は以下のとおりです。

現在、療養病床に入院している人の住宅状況、家族状況について調査を
◇民主党 円より子議員
 円議員は、社会保険庁の問題、医療事故の問題、について質問を行った。
また、出生率が1.25に下がったことを述べ、安心して満足行くお産の場の提供が必要と追求、今回の医療制度改悪で、助産所の開設基準が厳しくなったことで、ますますお産の場が無くなる問題を追及した。
 さらに療養病床削減問題にふれ、病床転換で、医療機関から問題点が指摘されていることや、現在の入院患者が他施設に移ることや、在宅に戻ることを想定しているが、病床の転換過程の不明瞭さ、現在の住宅事情、家族環境、在宅医療の整備が不十分な中では、とても実現出来ないと質問。「リフォームも必要、核家族の人、介護をしたら仕事が出来ずに食べていけない」などと述べ、「現在療養病床に入院している人の住宅事情、介護の担い手はいるか?一人暮らしか?核家族か?について、調査を行っているのか」を質問し、厚労省は調査を行っていないことから、前述の項目で調査を行うことをもとめた。

今回の医療制度改革で政令、省令での委任事項が大幅に増加
◇民主党・津田弥太郎議員
 津田議員は、後期高齢者医療制度の拠出金の問題、医療機関での出産が平日の午後に集中している問題を質問し、産科医の不足や助産所の整備が遅れていることを指摘した。また今回の医療制度改革法案により、重要事項が政令省令で処理されることが多くなることについて質問し、厚労省の事務方のみで処理出来る事柄に該当する物について次回の委員会での返答をもとめた。
 そのほかに、アスベスト問題で、労災申請を行った人が働いていた事業所の公表をもとめ、大臣は持ち帰って検討すると答弁。津田議員は最後に、今回の法案審議に当たっては十分時間をとり慎重な審議を行うことをもとめた。


難病患者が引き続き療養病床に入院出来るよう主張
◇民主党・谷博之議員
 谷議員は、療養病床に入院中の、ALS患者を新たな医療区分・ADL区分に当てはめると特疾加算が廃止されることから減収になり、追い出しにつながりかねないと指摘。難病患者が安心して入院出来る体制の確立をもとめた。
 関連して、難病患者の維持期リハの評価をもとめ、今回の疾病別に算定上限を設けたリハが難病患者のリハビリを奪うと指摘した。
 また社会保険病院の統廃合にふれ、闇雲に民営化や閉鎖ではなく地域で必要な医療機関は存続残すべきだと主張した。

保険免責制度はいまは検討するべきではないと川崎大臣が答弁
◇民主党・辻 泰弘議員
 辻議員は、まず後期高齢者医療制度の拠出金についてふれ、年金保険料は過去90年の統計を参考に行っていることから、後期高齢者医療制度に十分な検証とその資料提出をもとめた。
 また、保険免責制度の導入についての考えを大臣に質問し、大臣は衆参での2ヶ月の議論でも問題点が指摘されていることをふまえ、今は検討をしていないと答弁した。
 続いて、未収金問題にふれ、償還払い制度が未収金を増大させているとして、高額療養費の限度額を窓口負担とするべきだと要望。大臣は未収金は医療機関の努力で減ると答弁しつつ償還払いをなくすことや、それを周知徹底すると答弁した。

若年者と高齢者の、対立をあおる後期高齢者医療制度
◇共産党・小池晃議員
 小池議員は、後期高齢者医療制度で、負担と徴収を明確にすることで高齢者の医療給付費を浮き彫りにすることでどのような効果を期待しているのかを質問。水谷局長は現役世代に医療費が高齢者にどのように使われているかを示すためと答弁した。小池議員は世代間の対立をあおるだけと指摘した。介護保険ではそれが明らかになることで、給付抑制が起こったことを例に挙げ、同様のことが後期高齢者医療制度の診療報酬体系の中で切り捨てが起こる事がないようにと正した。
 また、人工透析に関わる適切な評価をもとめるとして、後期高齢者医療制度の診療報酬の中で高齢者が透析医療から切り捨てられることがないようにと述べた。
 続いて政管健保が広域連合に移行されることについて、広域連合の運営が民主的に行われるよう、代表者を直接選挙で決められるシステムを求めた。
 歯科の問題では、今回の診療報酬改定で、患者への文書の交付が増加し、歯科医師から「診療より文書」「患者とのコミュニケーションが逆に阻害される」など言う声が上がっていることをあげた。それに伴い、「文書交付により患者との同意が得られ自費診療に道が開かれる」と歯科医師会の機関誌が報じていることを述べ、ねらいがそのようなことにあるなら問題だと指摘した。
 続いて、歯科の保険外診療の多さにふれ、8020運動で医療費の抑制効果があることから歯科医療の保険適用範囲を拡大することをもとめ、それは国民の願いであることも主張した。
 また政管健保の広域連合の保険料率について、組合健保の合流を想定し、組合健保の負担率上限を参考に保険料率を設けていることについて、政管健保の平均的な保険料を支払っている人が、上限の保険料率となると7万円もの負担増になることから、再考をもとめた。また、広域連合の「公法人」が天下りの受け皿となる可能性にふれ、そのようなことがないようにと正した。

食費・居住費自己負担化による影響を検証せよ
◇社民党・福島瑞穂議員
 福島議員は冒頭、小泉首相が街頭で「規制緩和によってコンビニで薬が買えるようになった」と演説したことをあげ、薬が買えるようになったわけではなくそれはミスリードであると、大臣に発言の真意を確かめた。大臣は、正確な表現として行うべきだったと答弁した。
 続いて、C型肝炎のインターフェロンの治療について、補助を設ける措置をもとめた。
 福島議員は今回の医療制度改革で、助産所の開設に嘱託医師の問題と医療機関を定めていることをあげ、「嘱託医師及び・・・と」なっていることから、開設用件が高くなっていることを問題点としてあげた。これに対し松谷保険局長は、嘱託医療機関の医師が嘱託医を兼ねることができると答弁した。
 また、介護施設の居住費、食費の自己負担化により、各地で施設退所に追い込まれている事例が発生しているとしながら、厚労省のデーターではそのようなことはないとなっていることで、データーの調査方法や、収集方法に問題があることを指摘し、全県での調査をもとめた。また、自己負担化による影響を検証することが介護保険改正での付帯決議に入っていることから同時に検証をもとめた。

                                    以 上

添付ファイル】 医療制度改悪反対共同ニュースNo.23
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