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見解・談話等
【医療の目】いのちの格差社会−医療制度改革「改悪」のもたらすもの−
社会的格差の拡大
 「上流」「下流」「勝ち組」「負け組」のことばが飛びかい、「格差社会」が広がっている。日本の貧困率は80年代半ばの11.9%から00年には15.3%に上昇、世界で5番目に格差が大きい(OECD)。「貯蓄ゼロ」世帯は87年の3.3%が05年には23.8%に達し、単身世帯では41.1%である。
また、就学援助受給者は97年度の78万人から04年度133万7千人、00年度より37%も増え、受給率の全国平均12.8%、大阪府27.9%、東京都は24.8%である。成果主義の浸透で企業内格差が広がり、青年労働者(15歳以上35歳以下)の完全失業者151万人、フリーター417万人、ニート64万人、フリーターの56.2%が年収100万円以下の生活を強いられている。

健康格差社会
 近藤克則(日本福祉大学)によると、日本の「健康格差」は5倍。理由は、健診受診していない(高所得層16.1%、低所得層24.1%)、教育年数(13年以上群の未受診率14.5%、6年未満群34.6%)、医療費の自己負担が増えると医療の抑制が貧しい人ほど顕著になる。
 心理的要因も大きく、社会経済的地位が低い層に、抑うつなど心理的健康状態が良くない者が多く、「うつ」は自殺の原因になるだけでなく、虚血性心疾患などの身体疾患の危険因子である。競争社会、リストラの不安、長時間労働、生活不安、将来不安・・ストレスホルモンの慢性的過剰分泌による心拍数増加など交感神経優位の状態、免疫力低下など、内分泌・神経・免疫学的な生物反応を引き起こし、臓器障害をもたらす等々である。

患者になれない
04年度国民健康保険料滞納世帯461万、1/4毎日新聞は「無保険30万世帯超」の見出しで「04年度、全国で30万6020世帯に資格証明書が交付され、00年度の9万6849世帯から3倍以上、05年度も33都道府県での比較で04年度より5%増、国民皆保険制度の根幹が揺らいでいる」と書き、受診遅れで死亡した例を報じている。
また、12/30北海道新聞は「国保の保険料を滞納して保険証を返還し、医療機関の受診の遅れから病状が悪化、死亡したとみられる患者が過去六年に少なくとも十一人いたことが判明した」と共同通信の調査結果を掲載し、「死亡した患者のほとんどは不況の影響などによる低所得者という。具体的事例を見ると、『強者の論理』がはびこる、最近の世相を象徴する出来事のようにも映り、何とも痛々しい。 国民皆保険制度にほころびが見え始めている」と報じた。いのちの格差が進行している。
社会保障の充実を

 1/8毎日新聞世論調査では、「所得や収入の格差社会は問題だ」が74%、「税金や社会保障制度などにより豊かな人から貧しい人への所得の再配分を強めるべき」67%であり、自民党支持層66%、民主党支持層73%、年収300万未満74%、1000万以上でも60%が所得再配分の強化を求めている。医療制度改悪反対は、すべての国民のたたかいとなりうる。06春闘、医療労働者の出番である。

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