要求実現、国政転換こそ
日本医労連中央執行委員長 田中千恵子
 本大会は大変重要な情勢のもとで開催されています。それは、今日、小泉「構造改革」路線と日本経団連・奥田ビジョンのもとでの医療・社会保障改悪は、今日まで築き上げてきた社会保障の原則と憲法の理念を投げ捨て医療・社会保障そのものを破壊しようとしているからです。従って、この大会で、日本医労連がどのような運動方針を確立するのか、その基盤となる組織の拡大・強化をどう前進させるのかが大変注目をされ、役割発揮が求められています。
 第1点は、医療・社会保障の改悪を阻止し、安全・安心の医療に向けて医療産別の総力をあげるということです。
 2点目は、労働条件改善のたたかいです。ベアゼロ、定昇カット、一時金切り下げ、成果主義賃金導入、正職員の後はパート、労働協約破棄など、あげたらきりがありません。しかし、厳しい中でも増員させ、サービス残業を是正させた組合もあります。現場は厳しいけれども組合員は明るくたたかっています。労働組合の原点に帰った労働条件改善運動、職場に労働組合が根付くたたかいに全力をあげます。
 3点目は、たたかいを担う組織の強化・拡大です。昨年の大会で組織拡大3ヵ年計画を策定し、この1年間ご奮闘いただいたところです。しかし、残念ながら全体でマイナスです。国公立病院の統廃合や、職場の合理化など様々な要因があります。一方では、労働組合を求めている仲間がたくさんいます。日本で唯一の医療産別労働組合として、すべての労働者を視野に大胆な組織拡大を行なおうではありませんか。
 最後に、国会は選挙モードに入っています。戦争への道をひた走り、国民生活の痛みのみを押しつけ、そのうえ、「約束を守れなかったのはたいしたことない」「世論に従って政治をすると間違う」「どこが非戦闘地域か私に聞かれたって分かるわけがない」、こんな無責任な政権には、辞めてもらいましょう。この秋、要求実現と国政転換を結合させてたたかうなど積極的な討論をお願いします。