2003年原水爆禁止世界大会
青年が6割を越える参加!
新しい核廃絶署名へ取り組み
 「核兵器も戦争もない世界を‐平和の声と行動で地球をつつもう」と8月7日に2003年原水爆禁止世界大会開会総会が始まりました。9日までの日程で行なわれた世界大会の中では、1万人に及ぶ参加者と22カ国130人近い海外代表が意見を交流しました。

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 アメリカのイラク戦争に対し人類史上かつてない規模で地球を包んだ反対の運動を反映し、多くの人々が参加した世界大会参加者の発言は、全体に明るく、活気に満ち溢れていました。国境を越えイラク戦争に反対し、国連憲章と国際ルールに基づく平和解決を求める世論と運動を実践してきた人々の経験を交流しました。
 世界大会では、「核兵器の使用も辞さない」、「使いやすい」小型核兵器の開発も進めているというアメリカの核攻撃の危険な展開のもとで、核兵器廃絶を緊急かつ切実な課題として真正面にかかげ、2005年を核兵器廃絶の転機とするため、国際会議で提起された新しい署名「いま核兵器の廃絶を ヒロシ・マナガサキを繰り返さないために」に取り組むことを決定しました。
 05年に向けての『短期決戦』の運動となるこの署名を成功させ、「世界の平和のためにも、核戦争の危険を取り除くためにも、国連憲章にもとづく平和的秩序の破壊を許さず、平和の国際ルールを確立すること」(『国際宣言』)をめざすことを確認しあいました。
 また閉会総会で、議長は「これほど多くの若者が参加している世界大会ははじめてです」という発言からもうかがえるほど青年の目立つ世界大会でした。29歳以下の参加者は6割を越え、8月8日に行なわれた青年向けの分科会では、少人数で被爆者の方の家を訪問する企画、原爆資料館を見学するグループに分かれてそれぞれ学習・交流を行い、「自分たちの身近な人たちおじいちゃんやおばあちゃんの戦争体験から真実を受け継いでいこう」などの意見が交流されました。
 「火星の近づく年は、災いの年になる」という言い伝えを青年の力で吹き飛ばしたいと思います。
(健保労組・五十嵐健一)