アクト・イン・サマー in 石川
君は感じたか?アクト魂を
次はあなたが伝える番!そして北海道へ
 8月22〜24日の3日間、石川県・山代温泉で第12回全国アクトが開催され、全国から603人が参加して、医療・福祉に働く仲間たちとの交流を深めました。アクト直前までは肌寒い天候が続いていましたが、3日間はちょうど晴れ上がり、参加者は、夏らしい天気の下で全国アクトを満喫していきました。


■1日目■
職場と社会変えていこう 熱く語られたシンポジウム


 全国各地から石川へやってきた参加者らは、熱波の中、アクトタオルを日よけ代わりに頭に巻いた誘導班に導かれて会場へ続々と集まってきました。
 開会式では、「利家とまつ」の扮装をした司会者が大河ドラマのテーマ曲にのって登場。前回のアクトを開催した中国ブロックの代表がアクトフラッグを持って会場を回りながら、司会から第1回からのアクトの歩みが紹介されました。
 中国ブロックから東海北陸ブロックに引き継がれたフラッグは舞台に掲げられ、歓迎あいさつと基調報告のあとは、各ブロックの代表者がステージに上がっての「サイコロ・パフォーマンス」。巨大なサイコロを投げて、「お国言葉であいさつ」「アクトでDoしたい?」など、出た目の「お題」を順番に発表。会場から笑いがわきました。

仲間と一緒に職場を周りを変えていこう

 開会式に続いては、「平和・仕事・労組…あなたは満足していますか?」と題してのシンポジウムをおこないました。
 シンポジストは、客室乗務員組合連絡会(客乗連)・JAS労組の中央執行委員・中元真美さん(写真上)、全教青年部事務局長の森本浩寿さん(写真中)、日本医労連青年委員会議長の三村真理子さん(写真下)の3人。今の仕事を選んだきっかけと職場の状況、労働組合との関わりや組合活動への思いが出されました。職場の問題を解決するためには、職場だけでなく幅広い運動を広げていくことが何よりも大切なこと、仲間といっしょにがんばってこそ現状を変えていけることがあらためて確認され、同じ青年労働者の立場から、会場の仲間へ熱いメッセージが送られました
 また、いずれの職場でも過労死や自殺もふくめた健康破壊が進んでいることが語られるとともに、国立病院の賃金職員・臨時採用の教員・臨時の客室乗務員と、低賃金・不安定雇用の労働者の問題も共通点として出されました。

◇     ◇     ◇

 シンポジウムが終了してからは宿へ移動、夕食と併せてブロック交流会をおこないました。県・ブロックでの結びつきを深め、それから班交流に突入。飲みながら語り明かし、翌日グロッキーとなった人も数名いたようです。


■2日目■
おもいっきり汗流して心打ち解けたアクト仲間


 2日目は「小松ドーム」での大運動会で始まりました。サッカー場が1面とれるおっきなドームにみんなびっくり。でも公共の施設なので、利用料は安いんです。
 赤・青・黄など5色のカラフルな衣装を全身をまとった「アクト変隊ストレンジャー」の指導でストレッチをしてから、競技に入りました(ちなみに、そのうちの一人は愛知の某労組の書記長でした)。
 ドッジボールでは童心にかえり、かなり本気でヒートアップ。むかで競争では班のみんなが団結して、ゴールへGO!最後の「ジェンカでじゃんけん」は、順番にじゃんけんでつながっていって、予定では300人対300人になるはずなのに、600人対4人でラストに。なぜ?

ゆったりのんびり夏の石川を満喫!

   運動会で思いっきり体を動かして汗を流したあとは、コース別で昼ご飯。
 加賀フルーツランドでは、炎天下の中でこれまた熱いバーベキュー。一心に肉をほおばり、ひと心地ついてからぶどう狩り。地ビール館では、バーベキューといっしょに地ビールで乾杯(注・ビールは自腹です)。食後は、併設されている「世界のガラス館」などでゆったりと過ごしました。「伝統文化アメニティ・ゆのくにの森」では、九谷焼の絵付けと金箔の箔貼りにチャレンジしました。

地域の人も見物に「夜祭り」は大賑わい

 夜は、アクト最大のイベント「夜祭り」。ご近所に配ったチラシを見て、地域の皆さんも多数見物に。
 各ブロックからは、中国の「うらじゃ」や北海道の「イカおどり」などの地域の伝統芸能、虎ルックを着ての関西の「六甲おろし」や関信のダンス、東海北陸の「ロックソーラン」と手話(もどき)の振りをつけての合唱など、多彩な出し物が披露されました。1日目にシンポジストを務めたJAS労組の中元さんは高知出身で、四国の「よさこい」に参加しました。
 最後は、恒例の東北「ねぶた」でフィナーレ。みんなが参加してつくった夜祭りは大賑わいで終了しました。


■3日目■
アクトで感じた想い 職場に帰って広げよう


次回は北海道で再会約束し、お別れ

 最終日、班のお別れタイムのあと閉会式。アクト期間中の写真をスクリーンに流しながら、ブロック代表が感想を述べていき、次回のアクト開催の北海道が決意表明しました。
 閉会の後も参加者らの、なごりを惜しんでの語りあいがしばらく続きました。

「アクトは起爆剤」青年が大きく変化

 東海北陸ブロックでは、2年前にアクトの受け入れが決まるまでは全国アクトへの参加者はさほど多くなく、県や単組で青年部が確立しているところはほとんど皆無、青年の会議をしても3県が来ればいい方、という状況でした。
 しかし、全国アクトが目標になったことで、結集が強まり、昨年のブロックアクトも大きく成功させ、今年の全国アクトへのステップとすることができました。また全国アクト未経験の青年が実行委員会に加わって、企画の準備や参加組織にがんばるなどの動きもどんどん出てきました。
 各県でも青年任せでない組織全体での運動が進められました。また今回はOBや各単組の専従者が積極的に要員を買って出たため、要員の平均年齢は異様に?上昇。「あんなメンバーでアクトをやっていて、東海北陸はこれから大丈夫なのか」という不安を抱いた方がいたそうですが、おかげで実行委員でもアクト未経験の人を多く班に入れることができました。自分の言葉で「アクトは楽しいから、行こう!」と語ることのできる青年が多数生まれたことは、これからの東海北陸の青年部活動の活性化につながっていくはずです。
 すでに愛知では青年代表者会議を9月に開催し、青年部の体制を再確立する予定で、「アクト後」の取り組みもスタートしています。
 「アクトは起爆剤」という言葉がぴったりあてはまるのが、今回の取り組みを通じての現地ブロックの変化だと思います。
(山中尚史・第12回全国アクト事務局長)