第35回保育合研
子どもたちに平和な世界をひろげよう
平和へのねがい
 「子どもたちに平和な世界を ひろげよう平和へのねがい 創りだそう 保育・子育ての未来を」を保育・子育てに関わる人々の共通の熱い思いとして、第35回全国保育団体合同研究集会(略称:保育合研)が、8月2〜4日の3日間、京都で開催されました。全国からの参加者は1万1029人にのぼりました。
 アメリカの行った無法なイラク戦争と占領。それに続く日本の「イラク特措法」の成立。集会は、私たち一人ひとりの生き方や暮らしに戦争と平和の問題が、直接影響を及ぼす事態の中で開かれたことを受けて、「生命を育む保育には、平和な世界がなければいけない」ということを強く意識するものとなりました。

「構造改革路線」で悪化する家庭環境

 長引く不況の上に、国民の生活を支える「国・地方自治体の義務」であるべき医療・福祉・社会保障などの仕組みが取り壊され、新たな利潤追求のために、これらを営利化する「構造改革路線」が政府与党の数の論理で押し進められています。
 分科会ではこれらの影響が家庭に及んでいる事態が報告されました。仕事や生活の厳しさから、疲労のために親の子どもを慈しむゆとりが奪われ、児童虐待や少年犯罪を生み出しています。ここでも、子どもの問題を親の管理責任と罰則強化でのぞもうとする、政治家の無責任な発言などに怒りが集中しました。

よりよい保育のため親の労働環境改善も

 集会では、日本の保育制度を絶対に後退させない、地域の要求に根ざす運動と実践をすすめようということが強く強調されました。また子どもを持つ親の労働時間短縮や経済保障なども運動課題に出されました。