−'04春・看護要求実現全国交流集会−
確保法から12年 「看護師ふやせ」に心集めて

 日本医労連は、2月3〜4日、熱海にて、04年春・看護要求実現全国交流集会を開催、7全国組合・38県医労連から248名が参加しました。今回は、ホームページを見ての申し込みも。「全国のパワーに圧倒されながら、元気をもらいました」との感想のように、学び、運動の決意固める集会になりました。

 集会では、「患者の権利法をつくる会」事務局長として活躍されている小林洋二弁護士が、「‐医療事故から学ぶ‐医療の現実と改革の課題」と題して、記念講演。医療過誤訴訟の4件の実例を通じ、患者と医療従事者との思いのズレや、およそ医療に携わる者と思えないような医療側の対応などが生々しく報告されました。
 小林弁護士の「訴訟に負けることを恐れるのではなく、過誤を恐れてほしい」「過ちを認めることができる医療環境、職場環境を」の言葉が印象的でした。
 大村看護闘争委員長が基調報告。秋の運動の到達点にたち、「看護師メッセージ」を中心に今春発刊予定の「看護酷書」を活用した「看護師ふやせ」の運動を国・自治体・経営者にむけて、全国で旺盛に展開すること、「退勤調査」リーフを使ってのサービス残業是正の運動と看護現場の働くルール確立、「安全度チェック」で職場総点検と改善運動など事故防止のとりくみ、2年課程通信制養成所の「各県1校」めざしての運動などを提起しました。
 「職場は変えられる 私たちのチャレンジ」と題したたたかいの報告は、「調査から運動へ(退庁調査と呼吸器調査)」(全医労・津島さん)、「職能給の導入は許さない」(結核予防会・斎藤さん)、「2年課程通信制、新潟県医労連のとりくみ」(新潟・近藤さん)の3つ。運動すれば要求は前進することを実感した報告でした。
 2日目は、夜勤協定、事故防止、サービス残業、職能給、委員会・研修、2年課程通信制、労基法基礎講座の7分科会に分かれて討議。全体集会で、川辺看護闘争担当中執が集会をまとめ、「看護婦確保法を国に制定させた時のパワーはどこから出てきたのか、あの運動の原点は何だったのかを考え、看護師増員の待ったなしの現状の中で、あの当時の運動をもう一度全国から広げよう」と参加者に訴えました。