地域の期待に応える病院に
東京北社会保険病院、4月22日オープン

 厚生労働省・社会保険庁の突然の方針転換で開設が中止され、その動向が全国から注目されていた東京北社会保険病院(東京・北区)が、4月22日、当初計画から1年遅れで病院が部分開院(88床)し、05年4月には全面開院(280床)することになりました。
 同病院は、国立王子病院跡地に社会保険庁が建設し、運営を全国社会保険協会連合会(全社連)に委託して、03年4月に開設する予定になっていました。ところが、開院を3カ月後に控えた一昨年暮れ、突然、厚生労働省・社会保険庁によって「新病院を全社連に委託しない」という方針が決定され、開設を心待ちにしていた地域住民や東京都北区の期待と努力を裏切り、200名をこえる就業予定者の雇用が閉ざされるという、前代未聞の事態が起きました。
 日本医労連と健保労組は、地域住民とともに、新病院の早期開設と職員の雇用確保にむけた運動を展開し、社会保険庁は昨年6月、新たな委託先として(財)地域医療振興協会を指名し、開設準備が進められ、今年1月には併設の介護老人保健施設(入所定員100人)が開設していました。
 新病院開設と職員の雇用確保の取り組みに奮闘してきた同病院の広野信一さん(健保労組都南病院支部長)は、「開設準備に忙殺されていますが、ぜひ地域の皆さんの期待に応えられる病院にしたい。都南病院職員の雇用問題も解決をめざしたい」と決意を語っています。