全日赤東北地方協 「職場のメンタルヘルス」講演
“みちのく和みフェスタ”開催

 賃上げ、夏期一時金、日赤本社の暴挙、年金問題、イラク派兵問題など私たちを取巻く情勢は厳しく、医労連の仲間、全日赤の仲間と果敢に闘ってきましたが、大きく前進する形には出来ませんでした。職場間の人間関係の変化、殺伐とした現場、インシデント・アクシデントに怯える毎日。執行委員には聞こえないように囁かれる「労働組合の価値観」など、組合運動の原点が問われる状況は、私の職場だけでしょうか。

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 「職場の仲間は皆人間であること、仲間であることを確認しよう」と、9月11〜12日、全日赤東北地方協100人集会「みちのく和みフェスタ」が開催され、64人が参加しました。東北の人間であれば親しみがあり、思い出深い「たざわこ芸術村(旧わらび座)」を会場に、ミュージカル「銀河鉄道の夜」の観劇や木工・陶芸体験等の企画を織り込み、大懇親会も和やかな雰囲気で行なわれました。

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 今回の企画のメインは「職場のメンタルヘルス」。日本医労連・池田副委員長より、医療労働者の実態、メンタルヘルスの基本、職場での対応、「要求・交渉」について講演いただき、出席者への「ストレスチェック」を行い笑いの渦となるなど、大好評でした。
 講演では「労働時間」「労働者の健康」に関する厚労省の「通達・指針」の活用が強調され、00年8月「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」、04年8月「過重労働・メンタルヘルス対策のあり方に係る検討会報告」にふれて話されました。
 10月1〜7日は全国労働衛生週間です。過重労働による健康障害や職場うつの増加など、働く環境は悪化しており、職場ぐるみの対策が急務です。定期検診で何らかの異常が発見される労働者の割合は、90年の24%が04年には47%と倍増しています。長時間・過重労働が引き金となる「過労死」もあとを絶ちません。働き盛りの自殺者も東北ではかなり多いです。
 集会は参加者の多くが「楽しかった、また会いましょう」と大好評でした。大変な労働実態ですが、闘う仲間であるという認識では一致したと考えています。
(全日赤東北地方協議長・柏谷武志)