全医労が医療事故シンポを開く
進めよう国民との連帯

 10月18日、全医労は「‐医療事故防止と夜勤協定締結にむけて・医療者と国民の共同の取り組みを‐医療事故シンポジウム」を開催しました。
 シンポジストは、患者・被害者の立場から堀内玉乃さん、看護師の立場から愛媛病院の八木すえみさん、他職種からの提案として、天竜病院重身病棟の保育士の鈴木さん、患者・住民の立場から元国公女性協議長の伍さんでした。
 堀内さんは、ALSで呼吸器装着中に蛇管の接続がはずれ、夫を死に追いやられた遺族の思い、事故原因の究明や再発防止策を盛り込んだ合意書を病院側と交わし、病院の安全管理を見守ってきた経緯などが報告されました。呼吸器の警報が看護師の携帯するPHSに連動する機器の採用などの改善が図られましたが、「加害者の看護師も被害者。それもわかるが、許したわけでも、同情したわけでもない。2度と同じ事故がおきないよう、医療者・患者が互いのギャップを埋め、共同の取り組みを行うことが重要」の言葉が印象的でした。
 八木さん、鈴木さんは、独立法人化後、異常な人件費削減策が、人員不足を招き、患者を犠牲にし、事故の可能性を潜めている実態、「就労実態調査」から、医療事故の恐怖におびえながら、疲れきった体に鞭打ち働いている看護職の実態が、報告されました。
 伍さんは、80歳の母親の病院での死、自らの入院体験から、医療者・看護職に望むこととして、「人間の死への心配り」や事故防止のための人員配置の必要性が語られました。
 参加者から、「自分を振り返るいい機会だった」「病院の外に向かって訴えていく必要性を感じた」「どんな言葉より患者さんの言葉は心に響く」の感想が寄せられました。