病院運営改善と働きやすい職場めざして
頼れる組合に再生を

労働条件改善求めて
茨城県医労連に加盟  美浦中央病院労組


 2月16日、茨城県稲敷郡・美浦中央病院の「美浦中央病院労働組合」が、臨時大会を開催し、茨城県医労連加盟を決定。同病院は療養病床を含む186床の一般病院で、職員約150名。近隣に職員約80名の老健施設が設立されています。
 同組合は県医福協(連合)加盟組織でしたが、10数年前から上部との連絡が途絶え、当時の執行部役員の退職などで、目立った活動が進まない状況でした。
 病院長のワンマン経営で職員の不満が高まる中、昨年末には一時金の一方的切り下げが病院より通告され、職員が説明を求める約70名の「嘆願書」を集約し提出。しかし、病院側は理由を述べないまま時間が経過しました。
 1月に、その活動を担った若い職員たちが、県医労連に相談を寄せ、面談の中「3月決算期までの早期に労組を再起させ、団体交渉を持ちたい」との意見が強まり、急速に準備を進めて大会を開催。新執行部・新規約決定に伴い、県医労連の加盟を決定しました。
 昨年末一時金の一方的カットの他、就業規則や給与表が職員に周知されず、基本給がどれだけ支給されるべきかお互いに把握できていないこと。04年初旬に定昇カットの危機もあったこと等もあり、民主的経営を求め、翌日には要求書を提出。若い新執行部体制で交渉に臨む事としています。
 大会当日は、22名の組合員が参加(他に34名の委任状を集約)し、茨城県医労連各加盟組織・役員や、地域の労組からも応援に駆けつけ、現在は組合員が110人に達し、老健施設にも加入者を拡大中です。
 大会の最後に、「病院の今後の発展と、賃金労働条件の改善、働きやすく患者さんに優しい病院作りをめざして」と若い新執行部の音頭で、久しぶりの団結ガンバローを三唱しました。

神奈川で新組合結成
介護施設の向上かかげ  銀の船グループ労働組合


 2月24日神奈川県で、(株)民間介護サービス研究所及び医療法人社団千草会の各施設で、銀の舟グループ労働組合が結成されました。銀の舟グループでは、経営者のワンマンが経営破たん状態をまねき、2月分の賃金は現金支給とならざるを得ない状況でした。
 グループ全体は職員350名、5入所施設、7訪問看護・介護センター、4居宅介護支援事業所に分かれ、一度に全員が集まれる場も無く、情報伝達も不十分な中、一人悩む人やうわさが飛び交う状態でした。こうした中、経営の健全化と入居者・利用者の安全・安心の確立、働く者が安心して医療・介護に従事できる職場への再生に向け労働者が立ち上がり、組合結成に至りました。
 結成大会には、委任状を含め67名が参加しました。(1)労働者の生活と権利を守り、職員が安心して働ける施設作り、(2)入居者が安心して生きがいのもてる施設作り、(3)地域の協力者の権利を守る、の3点を運動の柱とする「結成宣言」を採択しました。
 翌25日に、県医労連、県労連とともに、結成通告と要求書を提出し、3月初旬の団体交渉の開催を求めました。これに対し経営側は団体交渉は本社の移転や資金繰りなどの案件処理のため3月11日以降に応じると回答。労働組合では精力的に組織拡大に取り組み、3月中旬時点で130名以上の仲間を組合に迎え、今後、老健施設へも加入を促進、早期の過半数組合作りを進めるとしています。