医療にはたらくなかまへのアピール

医療事故なくし、
「安全・安心の医療」を国民とともに実現しよう


医療の第一線ではたらくなかまのみなさん
 私たち医療労働者は医療事故が報道されるたびに心を痛め、職場の実態を思い描きながら、患者さんと家族、病院の責任者、当事者とその職場関係者のことに思いを致します。職場の防止活動について改めて考えさせられながらも、医療事故をなくし事故防止をすすめるのは、私たちの仕事だと自覚します。同時に、職場の労働者だけでなく、病院全体や国の施策としてもっとつよめることが必要だと思っています。

 いま、規制緩和と医療「改革」がすすめられています。この間の医療「改革」で患者さんと国民が受けたものは、「保険給付の範囲が減って安心して入院していられない、窓口負担が増えて支払いに困った」「これから3割負担になるので通院を減らしたい」「保険料が支払えない」「公的な病院が地域からなくなる」など深刻です。私たち医療労働者も、賃金や一時金の切り下げや長時間労働が改善されないなど、「医療合理化」の影響をうけています。医療改悪によって、患者さん、国民、医療労働者の状態が悪化しています。

医療の第一線ではたらくなかまのみなさん
 もっとも大切ないのちや健康をまもる仕事に従事している私たちにとって「安全・安心」は、不可欠です。そして、患者さんとその家族の信頼と期待に応え、国民の医療と看護の改善をめざして、最適の医療技術を提供するための必須条件です。同時に、その環境を整えるために国と経営者の責任が問われています。
 公的な医療保障制度をまもることと、「いつでも、どこでも、安心して、お金の心配なく、医療をうけたい」という国民のあたり前の願い実現はいったいのものです。

 職場から「事故防止」の運動をいっそうつよめましょう。情報の公開や事故を防止する人的体制への改善を求めましょう。事故防止システムをつくり、組織的な対応をはかることを求めましょう。安全コストの負担と人員配置基準の改善を国に求めましょう。
 安全・安心の医療確立へ、お互いの情報を交換しながら、共通する課題でいっしょに取組みましょう。

2003年1月29日
日本医労連「安全・安心の医療実現にむけた医療労働者交流集会」