地域医療守れ 許すな「合理化」
116名で組合結成

熊医労萬生会西合志病院分会


 7月8日、熊本の特別医療法人萬生会・西合志病院に熊医労萬生会・西合志病院分会が結成されました。
 西合志病院は、近郊の医療活動を行う、緩和ケア病棟の草分けとも言える122床、職員数170名の病院です。
 3月から5月にかけ、患者本位の医療・地域福祉への貢献を目的に職員を引っ張ってこられた院長が退職。そして総婦長が懲戒解雇処分を受ける事態が発生し、職員に大きな不安・不満・動揺が広がりました。
 そして、これまで病院理事会が掲げてきた「地域に貢献する医療・福祉の活動」にさまざまな形で制限が加えられはじめました。地域の老人会や自治体が行うリハビリや介護福祉の地域貢献活動などです。加えて職場では、同法人が経営するもう一つの病院で実施されている労働時間の延長、職場への委託・派遣の導入、そしてリストラの不安が高まってきました。

110名超え結成

 県医労連への相談から結成までは約2カ月足らずでしたが、7回の準備会を開き、労働組合の基礎学習を積み重ねてきました。
 県医労連と準備会役員の奮闘とあわせ、6月末の夏季一時金が昨年比0.7カ月も減額、平均1カ月の支給になったことに対し、職員の怒りが広がり、組合への加入は日に日に増え、7月8日の結成大会時には、110名を超えました。
 大会には、日本医労連末永副委員長も参加、「西合志での組合結成は全国の仲間を励ましている。要求の前進と医療を守るため、職場で団結を固めて頑張って欲しい」と激励しました。
 翌9日には、理事会への組合結成と団体交渉の申し入れを行なうと同時に、組合未加盟者に対する加入を一斉に取り組み、着実に組合員が増えています。

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【園田豊分会長の決意】
 熊医労萬生会西合志病院分会の結成にあたり、現在、職員の一般病棟・療養病棟の人員不足・賃金・労働条件の問題により、職員は、病院運営に対する不満・不安があり、患者さんに十分な医療・看護・介護が提供できない状況で勤務しています。そのような問題を解決するために職員一同立ち上がり組合を結成しました。
 当面は、同じ法人である第一病院と同じ支給率での夏季賞与と人員の確保を目的としてたたかっていきます。患者さんがすごしやすく、職員が働きやすい環境を作るために組合員一同がんばっていきます。